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見えない敵との戦い、恐怖体験! [青年期]

所詮はひとりの男!

当時、私が住んでいた一軒家は母が亡くなってから父が購入した。新築のモデルハウスで、広い庭の芝生は緑のじゅうたんのようだった。夏になるとその緑のじゅうたんの上でよく昼寝をしたものだ・・・。



きっと母の死後、父はひとりで幼い息子を育てようと一念発起していたはず。その決意の表れが、マイホームの購入だったと私は思っている。しかし、その父に女性の影が見え始めてから私たちの生活は一変した。



『所詮、父もひとりの男だったということか・・・。』





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水道光熱費などの未払い!

電気、水道、ガス、電話などが止められるのは日常茶飯事だったが、いつもの光景に戸惑うことはなかった。しかし中学生になった頃、いつもとは違う悲劇が私を襲った。



ある日、いつものようにひとりで家にいるとインターフォンが鳴った。時計を見ると21時を過ぎている・・・。



私は小さな子どもがひとりで家にいると思われる方が危険だと思い、居留守を使った。ひっそりと息を殺し2階の部屋に身を潜めていると、外から叫び声とガラスなどを叩く音が聞こえた!



それでもインターフォンには出ず、おとなしくしていると・・・、
『ガシャン、パリンッ!』



ガラスが割れた?

私は恐怖のあまり動くことが出来ず、近くにあった木刀を握り締めていた。ただ唯一の救いは、万が一のことを考えて部屋の窓を開けている。



よく学校の2階から隣の芝生に向かって飛び降りて遊んでいたので、家の中に突入されたら庭の芝生に飛び降り逃げようと思っていた。



すると次の瞬間、「バタンッ!」とドアが閉まる音が聞こえた!
私はこのとき初めて、死というものを意識したかも知れない・・・。



続く・・・






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