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邪魔者を消すかのような急な引っ越し! [青年期]

突入されたのか?

「バタンッ!」とドアが閉まる音が聞こえた。私はいつでも逃げられるように窓を開けて窓枠に足をかけた・・・。



数十秒後、外から車のエンジン音とタイヤのスキール音が聞こえた。
『どうやら、見えない敵は走り去ったようだ・・・。』



それでも、恐怖の余韻が残っていたせいか?私は全く動くことが出来ず、割れたガラスの確認は翌日にすることにした。朝日が昇り、恐る恐る居間や台所、和室の窓を確認したが割れた形跡がない・・・。



とりあえず、学校から帰って来てから確認しようと思い、玄関へ向かうとガラスの破片が散乱していた。どうやら、玄関扉の横にある小窓を割られたようだった・・・。



夕方、学校から帰ると家の周りにたくさんの人集りとトラックが停まっていた。そこにいた中年男性が、「車庫を持って行くから、父さんに伝えておけ!」と私に言った。



すぐさま作業に取り掛かり、あっという間に車庫を持って行かれ、翌日には家を囲んでいたはずの松の木まで無くなっていた。その数ヶ月後には自宅も差し押さえになった・・・。





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突然の引越し!

車庫や松の木までは仕方がないと思ったが、自宅の差し押さえには呆れた。ある日、学校から帰ると家の前に父が待っていた。



父 『引っ越すことになったから、新しい家にいくぞ!』



私は戸惑いながらも、心の何処かで覚悟はしていた。
だけど、まさか現実になるとは夢にも思わなかった・・・。



父は私が学校に行っている間に引っ越しを全て済ませていた。引越し先は親友の家まで徒歩5分の場所で、生活環境としては悪くはなかったが、広い一軒家から1DKの賃貸アパートへの引越しには違和感しかなかった。



そもそも父子が住むには狭すぎる家で、私がひとりで住むために借りられた家だとすぐに理解した。



『何だか邪魔者扱いされた気分だった・・・。』






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