乳酸濃度が高いのは、尿が出ないのが原因か!?

愛娘の検査結果は？

医師 『ミトコンドリア病という、難病の可能性があります。』　



私は医師の言っている意味が全く理解できなかった!?
むしろ医師に対して、「適当なことばかり言いやがって。」と思ったほど・・・。



私たち夫婦はタバコも吸わないし、お酒だって付き合い程度。
妻は妊娠が発覚してから、ストイックに体調管理をしていた。
それなのになぜ？



つまり、私たちのＤＮＡに問題があったのか？
私たちの人生や健康のために努力してきたことが、全て否定された気分だった・・・。

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姪・孫との初対面！

私が医師と話をしている時、兄と義父母が札幌の病院まで来ていた。
しかし、ＮＩＣＵには両親しか入室できないため、別室でモニター越しの対面だった。



あの時、私は愛娘や私たちのことしか考えていなかった。
兄や義父母にとって、この時が愛娘との初対面である。
今考えれば、私たちと同じように心がはちきれそうな思いをしていたはずだ・・・。



だけど、「例え家族でも私たちの気持ちは私たちにしか分かるはずがない。」と、私たちは家族を労わることを何ひとつしなかったと思う・・・。

途切れる緊張の糸！

娘との面会時間が終わり、私たち４人は妻が入院する病院へ向かった。
私はもう、肉体的にも精神的にも限界になりかけていた・・・。
でも、それは私に限らず妻や他の家族も同じはず！



私は兄や義父母に余計な心配をかけさせたくなかった。
だから、気を遣ってお茶を買うふりをして、陰で一番高い栄養ドリンクを買って飲んだ。
でも、勘の鋭い兄には全て見透かされていた・・・。



病院に到着すると、妻は自分の両親を見て、今まで我慢していた涙が零れ落ちていた。
ひとり地元の病院に残され、不安な気持ちで過ごしたに違いない。
妻の緊張の糸が途切れた瞬間だった・・・。

父としての覚悟！

私はしばらく会社を休むことにした。
もしも、休むことができなければ退職しょうとも考えていた。



後どのくらいの時間を、娘と過ごすことができるのか？
一分一秒、無駄にすることはできなかった。



翌日、娘の病院に行こうと準備をしていたら兄からの電話が鳴った。
兄も仕事を休み、病院までの送迎をしてくれるらしい・・・。



昨日、コンビニに立ち寄り、栄養ドリンクを飲んでいる姿を見て、「少しでも私の負担を減らしたい。」と兄は考えてくれたようだ。

愛娘の経過報告！

病院に到着すると、担当医と看護師が私を待っていた。
『どうやら、娘の尿が全く出ていないらしい・・・。』



尿の排出がないこと、そして薬の副作用で身体がむくんでいた。
乳酸濃度が高い理由も、尿を排出できないことが、ひとつの理由のようだ・・・。



私は少しでも妻の不安を解消するため、この日から愛娘をカメラで撮影することにした。



撮影をしていると、ほんの少しではあるが目を開く瞬間がある。
その度に私は娘に語りかけた！



『お父さんいるよ、頑張ろうね～！』



二日目の面会を終え、妻に娘の映像を見せに病院へ向かった。
映像を見た妻は、小さな身体で必死に生きようと頑張っている娘の姿を見て、自分も早く退院し、娘に会いに行けるように頑張ると言っていた。



続く・・・

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